ヨガで劇的に改善した体調不良
最初の変化は体調面に出てきました。
それまでは睡眠が浅く眠れない時もありましたが、ヨガを始めてから眠りが深くなり、朝の目覚めは爽快…一日を元気に過ごせるようになりました。
そしてもう1つ、劇的に変わったことがあります。
それが内臓の働きです。消化・吸収・排泄は人間が生きるうえで根本となる働きです。
長年の過食嘔吐で本来の働きを失っていた私の内臓が徐々に正常に戻っていったのです。食べてもちゃんと消化でき、要らないものを外へ出すことができる…これが私に安心感とポジティブな気持ちを与えてくれました。
肉体の消化・吸収・排泄が正常に戻り始めると、心の消化・吸収・排泄も始まります。肉体と心は繋がっていますから…。
内観で気づいた”幸せの意味”
肉体が元気になったことで前向きに生きられるようになった私ですが、未だ過食嘔吐は続いていました。しかしその頻度は徐々に少なくなり、食べることに対して抱いていた恐怖感も少しずつ消えていきました。
そして「なぜ過食してしまうのか?」について自己分析をしてみました。
その結果気づいたのは「体が食べたいのではなくて心と思考が食べたいと言っているのだ」ということでした。
実際、人間はお腹が空いていなくても好物を目の前に出されたら食べますよね。それを食べると美味しくて幸せを感じることができると知っているからです。
そう、幸せを感じることができるのです…私に足りないのはこの『幸せ』だったのです。
自分は幸せになれない、それが欲しいのならもっと完璧な自分にならなくてはいけない…ずっとそう思い込んできた私は『幸せ』を得られない代わりに食べることによって『幸せ』の疑似体験をしてきたのです。
大きな助けとなった、ヨガ哲学
ここまで分析できた時、過食嘔吐は止まりました。
そして「だったら本当の意味での幸せを見つけよう。自分がいつも幸せでいられるようにしよう。」と思いました。その時の私にとって幸せを与えてくれるものは…もちろんヨガでした。
そこからはとにかくヨガを学び続けました。アーサナはもちろん、自己分析をしていくうえで手助けをしてくれるヨガ哲学も独学で学びました。
同時に自分自身の中にある蓄積されてきた感情や思考の消化・吸収・排泄も進んでいきます。時には思い出したくない辛い感情や思い出とも向き合いました。
その1つ1つを消化し排泄しながら、最後は自分の幼少期にまで遡ることになりました。まさに原点回帰です。
これは私一人ではできないことで、母親がずっと付き合ってくれました。
何度目かの対話の時、「ごめんね。私はあなたの気持ちや思いに気づいてあげられなかったんだね。」という言葉をもらい、私の中の何かが溶けていきました。
心という落とし穴から這い上がった私の目の前には明るく眩しい世界が広がっていました。